黒島における薬品投下という特攻秘話を続ける。
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1945(昭和20)年4月29日午前、鹿児島県三島村黒島の海は穏やかだった。日高康雄少年(11)が海岸にいると、安部正也少尉と安永克己さんがやってきた。「坊や、魚をとりにいくんだよ」と言って、二人は小舟に乗り、克己さんが櫓をこいで海岸を出ていった。続きを読む →
波頭011
I部 あしたよなあ 11
薬品投下
悼 安部正也大尉
祖国を憂え 重傷の戦友を按じ 邑人達の扶けと 天佑神助で 再び南溟に翔んだ 御霊よ 永久に 安らかに 安永克己拝
祖国を憂え 重傷の戦友を按じ 邑人達の扶けと 天佑神助で 再び南溟に翔んだ 御霊よ 永久に 安らかに 安永克己拝

波頭010
I部 あしたよなあ 10
見送りし島ぞ
碑文は「この地は昭和二十年四月七日払暁大和特攻艦隊出撃を見送りし島ぞ。平和の礎となり給えるみたまよ。南風(ハエ)にのり還り鎮まりませと祈りつつこの地に碑を捧ぐ」とある。

